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【FIRST/FIBER】建石寿枝准教授が2024年度「女性科学者の会 奨励賞」を受賞いたしました。

2024/06/07

このたびフロンティアサイエンス研究科・先端生命工学研究所の建石寿枝准教授が、一般財団法人 日本女性科学者の会より、第29会 奨励賞を受賞しました。

受賞式は、2024年6月2日(日)より、お茶の水女子大学国際交流留学生プラザ2階多目的ホールにて行われました。

授賞式では、日本女性科学者の会 会長梅津 理恵先生より、ご挨拶および女性科学者の会と奨励賞の趣旨をご説明いただきました。また、来賓あいさつとして、内閣府科学技術イノベーション推進事務局 事務局長 松尾泰樹様、男女共同参画局 局長 岡田恵子様より、激励のお言葉を頂きました。

その後、第29回功労賞受賞者の大倉 多美子先生から受賞のお言葉を頂戴し、第29回 奨励賞受賞者3名の講演が行われました。建石准教授は、『非二重らせん核酸に調節される遺伝子発現機構の解明とその制御法の開発』の演題で奨励賞受賞講演を行いました。講演では、核酸の構造が、遺伝子発現の制御に及ぼす影響について示し、がん細胞などの疾患細胞における核酸の構造の役割や疾患発現の制御に関する研究成果および今後の展望が発表されました。受賞講演後には、講演会に参加していた自然科学分野の先生方との活発な意見交換が行われました。

詳細は下記の通りです。

建石寿枝(Hisae Tateishi-Karimata)
第29回 奨励賞・功労賞贈呈式
日時:2024年6月2日(日) 12:30-14:35
場所:お茶の水女子大学国際交流留学生プラザ2階多目的ホールとZoomによるハイブリッド開催

第29回奨励賞受賞者:
大谷 美沙都(おおたに みさと)先生
東京大学大学院・新領域創成科学研究科・教授

建石寿枝(たていしひさえ)先生
甲南大学・フロンティアサイエンス研究科・先端生命工学研究所・准教授

燒山 佑美(やきやま ゆみ)先生
大阪大学・大学院工学研究科・准教授

第29回功労賞受賞者:
大倉 多美子(おおくら たみこ)先生
元慶應義塾大学・医学部先端医科学研究所/元お茶の水女子大学・生活環境教育研究センター

受賞に関する詳細は下記のとおり。

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先端生命工学研究所・准教授
建石寿枝(Hisae Tateishi-Karimata)
甲南大学
フロンティアサイエンス研究科・
先端生命工学研究所・准教授
博士(理学)甲南大学

研究課題:非二重らせん核酸に調節される遺伝子発現機構の解明とその制御法の開発

受賞対象に関する要約: 受賞者は、核酸(DNAやRNA)が周辺環境によって構造を変え、遺伝情報が発現する過程において重要な役割を担っていると想定し、研究を進めてきた。その結果、DNA中に非二重らせん構造が形成されると転写等の遺伝子発現に関わる反応が抑制されることを見出した。さらに、このような非二重らせん構造の形成・解離は、がん化などの疾患の発症や進行に伴う細胞内の環境変化に応じて誘起され、疾患関連遺伝子の発現を効果的に調節していることを明らかにした。これらの研究を基に、特定の核酸構造を安定化させることにより遺伝子発現を制御する技術の開発も行っている。本研究は、疾患遺伝子を標的とした創薬開発において新しい指針を与えると期待される。

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本研究は、甲南大学先端生命工学研究所 第Ⅱ期プロジェクト、文部科学省科学研究費補助金 学術変革領域研究(B)「多元応答ゲノム」(領域代表 建石寿枝)、基盤研究(S) 「いつ、どこで、どのように、核酸の高次構造は形成し機能するのかを予測する」(研究代表者 杉本 直己)、研究拠点形成事業「非二重らせん核酸を活用した遺伝子発現の制御法を開発する核酸化学研究拠点 」(研究代表者 杉本直己)、甲南学園平生太郎基金などに支援いただき、FIBER教員、博士研究員、研究開発スタッフなどの協力により成し遂げることができました。

FIBERでは、生命化学分野における研究開発を通じて、科学技術の振興と社会経済の発展に寄与してまいります。

女性科学者の会HP

日本女性科学者の会は「女性科学者の友好を深め、各研究分野の知識交流を図り、女性科学者の地位向上を目指すとともに、世界の平和に貢献すること」を目的として1958年4月に「日本婦人科学者の会」の名称で設立されました。本会の設立に際しましては、当時女性国際民主連合副会長の平塚らいてう女史、ノーベル賞受賞者の湯川秀樹博士を中心として設立された世界平和アピール七人委員会から多大なご支援を頂きました。1996年6月には名称を「日本女性科学者の会」と改め、2014年4月1日からは一般社団法人化し「一般社団法人 日本女性科学者の会」となりました。本会は「女性科学者の友好を深め研究分野の知識の交換を図り、その地位向上を目指すとともに、女性と男性がともに個性と能力を発揮できる環境とネットワークの構築を推進することで、社会と世界の平和に貢献すること」を目的に活動されています。

詳しくはこちら

授賞式案内HP