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【FIBER】Dipanwita Banerjee(FIBER博士研究員)が「日本核酸化学会第6回年会・ISNAC2022第49回国際核酸化学シンポジウム」で「Ohtsuka Award(ISNAC Outstanding Oral Presentation Award for Young Scientist 2022)」を受賞しました
2022/11/11
このたび、先端生命工学研究所(FIBER)のDipanwita Banerjee(FIBER博士研究員)が「日本核酸化学会第6回年会・ISNAC2022第49回国際核酸化学シンポジウム」で「Ohtsuka Award(ISNAC Outstanding Oral Presentation Award for Young Scientist 2022)」を受賞しました。
大塚賞(Ohtsuka Award)とは、日本の核酸化学に多大な貢献をされた大塚栄子博士(現北海道大学・名誉教授・産業技術総合研究所・名誉フェロー)の功績を後世まで称えるため、設立された若手優秀講演賞です。2022年度は、11月2日(水)~11月4日(金)に開催された「日本核酸化学会第6回年会・ISNAC2022第49回国際核酸化学シンポジウム」(東京理科大学 葛飾キャンパス)において、35歳以下の口頭発表者を対象に選考が行われました。
審査委員からは、1.研究内容、2.講演発表の内容、3.質疑応答を審査して決定されるものであります。本年度は、Banerjee博士研究員を含めた3名の研究者に授与されました。受賞内容は、下記のとおりです。
受賞:Ohtsuka Award (ISNAC Outstanding Oral Presentation Award for Young Scientist 2022)
受賞者 :Dipanwita Banerje(甲南大学FIBER博士研究員)
講演発表名:New parameters for accurate prediction of RNA/DNA hybrid duplex stability and their advantage in CRISPRCas9 technique
Dipanwita Banerjee1), Hisae Tateishi-Karimata1), Tatsuya Ohyama1), Saptarshi Ghosh1), Tamaki Endoh1), Shuntaro Takahashi1), Naoki Sugimoto1)2)
所属:1) Frontier Institute for Biomolecular Engineering Research (FIBER), Konan University, 2) Graduate School of Frontiers of Innovative Research in Science and Technology (FIRST), Konan University
発表概要:本研究では、細胞に近い環境下における、RNA/DNAハイブリッド構造の安定性を予測するシステムの開発を世界ではじめて成功しました。開発された安定性の予測システムを用いると、塩基配列からCRISPRCas9の効率を厳密に予測することができました。RNA/DNAハイブリッドは、転写、複製などの生体反応中に形成されるため、開発された構造予測システムは、創薬、生化学、農薬分野などへ活用が期待されます。
また、ISNAC2022では、拠点形成事業にて共同研究を実施している英国Reading大学、Kane McQuaid博士研究員もOhtsuka Awardを受賞しました。McQuaid博士研究員は、過去FIBERに客員研究員として滞在し、共同研究を実施していました。受賞した研究は、FIBERに滞在した際に行った実験を基にしており、今後さらなる進展が期待されます。
受賞者:Kane McQuaid(英国Reading大学 博士研究員)
講演発表名:Crystallographic studies of ruthenium polypyridyl complexes bound to DNA G-quadruplexes: Towards design, specificity, and function
著者:Kane McQuaid1), David Cardin1), James Hall2), Neil Paterson3), Shuntaro Takahashi4), Naoki Sugimoto4), Christine Cardin1)
所属:1) Department of Chemistry, University of Reading, UK., 2) Department of Pharmacy, University of Reading, UK, 3) Diamond Light Source Ltd., Didcot, UK, 4) FIBER, Konan University, Kobe, Japan
研究発表にあっては、FIBER所長の研究総括の基で、FIBER教員、研究開発スタッフ等の協力により成し遂げることができました。
FIBERでは、生命化学分野における研究開発を通じて、科学技術の振興と社会経済の発展に寄与してまいります。
この度の受賞、おめでとうございます。