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【FIBER】先端生命工学研究所のRODE B. Ambadas特別研究員(JSPS外国人特別研究員)が「日本化学会 第97春季年会 (2017)」で「優秀講演賞(学術)」を受賞しました

2017/06/02

このたび、先端生命工学研究所(FIBER)のRODE B. Ambadas特別研究員が「日本化学会 第97春季年会 (2017)」で「優秀講演賞(学術)」を受賞しました。

本受賞は、2017年3月16日(木)~3月19日(土)に開催されました「日本化学会 第97春季年会 (2017)」(慶應義塾大学日吉キャンパス)において、36歳以下の口頭発表者を対象に選考が行われたものです。 審査員3名が、1. 発表内容、2. プレゼンテーション、3. 質疑応答を審査し、優れた講演で今後の一層の研究活動発展の可能性を有すると期待される講演者に対して本講演賞が授与されます。

受賞:
日本化学会 第97春季年会 (2017) 優秀講演賞(学術)
CSJ Presentation Award 2017

受賞者:
RODE B. Ambadas(甲南大学 FIBER 特別研究員)

講演発表名:
Nucleic Acids Chemistry beyond the Watson-Crick Double Helix(28):A non-Coding tRNA regulates functionally important G-quadruplex-hairpin conformational equilibria in RNA

著者: 
RODE B. Ambadas(甲南大学 FIBER 特別研究員)
遠藤玉樹(甲南大学 FIBER 准教授)
杉本直己(甲南大学 FIBER 所長・教授)

発表概要:
癌関連遺伝子のmRNAに形成される核酸構造に対する転移RNA(tRNA)の影響を解析し、tRNAが相互作用することで、mRNA上での四重鎖構造の形成が抑制されることを見出しました。四重鎖構造は翻訳反応を抑制する効果を発揮することから、本研究で得られた知見は、tRNAの存在量が高くなる癌細胞内の分子環境において、癌関連遺伝子の発現が増強される可能性を示唆しています。つまり、tRNAという細胞内に普遍的に存在しているRNAが、分子間の相互作用でmRNAの構造を調節し、遺伝子の発現に積極的に関与している可能性を示した研究成果と言えます。

【発表当日の様子】

 

【表彰状】

研究発表にあっては、FIBER所長の研究総括の基で、戦略的研究に関わる教員、研究開発スタッフ等の協力により、成し遂げることができました。

FIBERでは、生命化学分野における研究開発を通じて、科学技術の振興と社会経済の発展に寄与してまいります。

この度の受賞、おめでとうございます。